2015年6月3日水曜日

夢太郎ツイッター

A太郎ツイッターです。

水の雷太とのファーストコンタクトに失敗した僕は、今度はこちらのテリトリーで勝負だと考え、千葉にあるが東京の某遊園地で待ち合わせる。

時間ギリギリに到着すると、入り口でこちらに向かって手を振っている巨人が。

「早く早く!こっちこっち!」

その男の頭には耳がついている。
ミッキー?いやミニーだ、いやいやあの春雨やだ!

ティガー柄の浴衣を着た彼は手に地図を持って「もうルートは決まってるよ」と先を歩く。

必死に着いて行く。

海賊やら山やら川やら宇宙やら森やら象やら熊やらを矢継ぎ早に。

疲れてベンチで休んでいる僕に彼は肉の塊を買ってきてくれる。

いつの間にかネズミの手になっている彼は「半分づつしよう」と言ってチュロスをほお張る。

ここしかないと思い、例の件を切り出そうとする僕を見越したように彼は「夢の国で仕事の話は野暮ってもんさ」と。

パレードの時間を気にしてる彼に何を言ったって無駄さ。

諦めた僕は、かばんに入れていたあひるのくちばしをそっとつける。

閉園まであと五時間。

長い一日になりそうだ。