2013年6月30日日曜日

7月スケジュール

7月のスケジュールです。
よろしくお願い致します。

1・2日
草津温泉らくご

4日
伊勢佐木町寄席

6・7日
湯河原落語会

13日
柳亭明楽落語会

21日
95分か115分ぐらいのA太郎vol.25
開場時間 19:15
開演時間 19:30
渋谷区文化総合センター大和田4階大練習室
1000円

22日
沼袋納涼落語会

23日
桂文治独演会

24日
あかぎ寄席

26日
四派で深夜寄席

27日
草津温泉らくご

アゲハ

先日、飼っていたアゲハチョウのサナギが羽化しました。

ちょうど羽光さんを玄関まで、お見送りしているときだったので、残念ながらその瞬間は見られませんでした。

おそらく見せたくなかったのでしょう。
恥じらい。
わかるよ。

そういえば、黒い幼虫から青虫に変わるときも、羽光さんが散らかしたピーナッツの皮を片付けてるのに必死で見逃してしまったのでした。

もがいてる姿は見せたくないのでしょうね。
わかるよ。

でもヘンゲっていいですね。

さて、27日は日本橋亭で昇乃進師匠の落語会に呼んで頂く。

僕が高座に上がると、真ん中に座っていたお客様が、持参のポットからカップラーメンにお湯を入れ始めた。

仕方ないので、3分黙って待つ。

ラーメンが出来上がったので、話始めようと思ったら、今度は、落語を初めて聞きに来たという大学の先輩が、突然高座に向かって歩いて来て、僕に手紙と菓子折りを渡してくれる。

会場から「読〜め、読〜め」コールが起きたので、仕方なくその手紙を読む。

内容は、あまりにプライベートなのでここでは書けないが、お客様からすすり泣きが。

時計を見ると、持ち時間が近づいていたので、涙を見せないように頭を下げ高座を降りる。

今回は、落語が出来ませんでしたが。大学の先輩・お客様・昇乃進師匠そして、カップラーメン、ありがとうございました。

翌日は風子さんの会に、ゲストで呼んで頂く。

高座に上がり「お邪魔しましてすいません。ちょっと長い噺をやるので、風子さんの高座に体力を温存したい方は、外で休んでいて下さい」と冗談で言うと、お客様全員外へ出ていってしまった。

仕方ないので、お店の従業員の方に向けて、文七元結をやる。

誰もお客様がいないのに、身投げの場面でお店の店長が雰囲気を作るため、照明を少し落としてくれました。

ありがとうございました。

風子さん、今度はちゃんとしますので、また呼んで下さい。

さあ、明日はあかぎ寄席です。
よろしくお願い致します。

2013年6月24日月曜日

羽化

翌日草津温泉らくごへ。
朝から、いつものようにお腹の調子が悪く、バスの中でかかとでお尻を押さえながら我慢。

女子大生のサークルの団体がいたが、シュッと我慢していたので、まさか僕がウンコをなどとは気付かなかっただろう。

ついてすぐトイレへ。
最新式のトイレがあり、入ると電気が点いてフタが上がり、出ると消える。

中でしばらく唸っていると、ぱっと電気が消える。
居ないと判断したのだろう。
すかさず手を上げる。
「僕はここでウンコしてますよ」と。
情けない。

情けなくて、涙も出ない。
ションベンが出た。
くだらない。
しかし、お腹はくだっている。
これもくだらない。
まるで落語家みたいだ。

草津の部屋のテレビは、BSがうつるので、世界の天気予報を見る。

日本の天気になり、『日本はだいたい晴れです』と。

面白い。
なるほど、世界から見れば、日本は小さな島国だ。
数ある娯楽の中での落語のようなものだ。

テキーラを飲む。

そういえば、ペットのアゲハチョウがそろそろ羽化する。

ここまで見守ってきたのに、羽光だけが見るのは納得がいかない。

化けないで光ったか。

ウォッカを飲む。

湯島

21日は、昼間近所の敬老会で勝手に稽古をしていいとのことで、囲碁をしているおじいさまの脇で三席。

チラッと耳だけ反応してくれ、勉強になる。
人前で演らせてもらえてありがたい。

夜は伸治師匠のお仕事で銀座へ。

予約していたお客様が、すっかり忘れていたらしく、湯島から向かうとのこと。

僕の高座のオチの手前で、高笑いしながら入ってきた。

どうやら、一人のお客様が携帯で僕の高座を流していたらしく、それを聞きながら来たらしい。

ありがたかったが、手遅れ感は否めかった。

皆様ありがとうございました。

らしい

翌日、昼間は上野しのばず寄席で一席。
夜は、池袋芸術劇場で『チェンジ』という落語会。

柳若さんが、ビール券五枚で教えてあげた『ウサギとカメとアリとキリギリス』を演る。

キリギリスがぴったりすぎて作者の意図を越えていた。
柳若さんは腕があるので、このネタで稼ぐんだろうな。

そのときは、よろしくね。

遊びに来ていた松之丞さんが、僕の高座を見て何も感想を言ってくれなかったことが寂しかった。

よろしくね。

小笑が、昇々くんの新作を演る前に、松之丞さんに何を演るかを聞かれ「ヒーローの復讐だよ」と、吐き捨てるように言っていたのが印象的だった。

作る苦労を全く知らない、らしい発言で場が和んだ。

ありがとう。

終わってから居酒屋で打ち上げ。
電車がなくなり、始発まで喫茶店へ。

二軒目飲みに行かずに、コーヒーでひたすら話すというのが、前座のときとは一味違うのである。

ただ歳をとっただけかな。

嫁姑

先日は、『95分か115分ぐらいのA太郎』にお越し頂きありがとうございました。

昼間に近所の敬老会で二席。
高座中に、おばあさまお二人が、嫁の悪口をし始める。
それを止めに入ったおばあちゃまの声が、かなり大きく全員がそちらに集中しだしたので、途中で噺を止めてみんなで相談に乗ることに。

色々話し合ったが、最後に敬老会長さんが「高座の最中に勝手に話すのはやめましょう」とのことでまとまる。

ありがとうございました。

夜の自分の会で四席。
一日六席で「さすがに疲れました」と言うとお客様から「こっちもだ」との指摘。
次回は全席マッサージチェアを用意しません。

前回・前々回とお客様が増えたので、イスを多めに用意。
始めは、そういう日に限ってという感じだったが、開口一番で可女次兄さんに演ってもらっている間に、何とか埋まった。
兄さんありがとうございます。

そういえば近頃喜太郎が来ない。
携帯についていた鈴を注意したからかな。
また来てね。

久しぶりに新作『ゆれる』
楽しかったけど、なかなか出来ないかな。微妙だ。皆さんアイデア下さい。

今回は、『後生鰻』『船徳』『ゆれる』『文七元結』と、今ある力を全て出し切ったと思う。

相変わらず、落語を初めて見るという方もいて、落語という文化の裾野を広げていると思えないとも思えなくともなくはなくない。

皆様、お疲れ様でした。

それと、遊びに来ていた柳若さんありがとう。次回はカーテン一枚で仕切られた楽屋で、可女次兄さんが全力の声で話をするのを止めて下さい。

2013年6月16日日曜日

サナギ

梅雨は汗をかくのと、洗濯物が乾かないのでお馴染みですね。

羽光さんは、濡れた服を着て出て行き、乾いた頃に帰って来ます。

1日は、可女次兄さんと相模大塚の夢現スタジオで落語会。

常連のよくしゃべるお客様が、僕が落語やっているときにオチを先に言ってしまうので、代わりに高座で一席やって頂く。

上手くて勉強になりました。

ありがとうございます。

3日は、浅草演芸ホールで代演の後、米福師匠に稽古して頂く。

終わってから、今輔師匠・小蝠兄さんに飲みに連れて行ってもらう。

昔の師匠方の武勇伝を聞かせて頂き、勉強になりました。

ありがとうございます。

4日は、新宿のミュージックテイトで、夏丸兄さんと落語会。

サッカーワールドカップ出場が決まる日だったので、サッカーに興味のないお客様方が来て頂く。

満をじして野球の噺をしたが、スポーツ全般に興味がないとのことで、失礼致しました。

5日は、大和で落語会。

終わってから、大和駅の居酒屋で、ポンちゃん人形さん・翔丸くんと打ち上げ。

店のお客さんが話しかけてきて「チラシが欲しい」と言うので、渋谷の独演会のチラシを渡す。
「渋谷か〜、いつか行くよ」と言ってくれたが、その後目を合わせてくれなかった。

ありがとうございました。

9日は、所沢の能面美術館という所で、芝楽兄さんとの落語会。

能のお面が数多く飾ってあり、それらに囲まれながら落語を演る。

すべると、お面が一瞬険しい表情に変わった気がした。

打ち上げで、芝楽兄さんの昔の話を聞かせ頂く。

昔から明るく陽気だったようで、大変勉強になりました。

ありがとうございます。

11日からは、草津温泉らくご。

草津の山を走るのは、気持ちが良いので、ランニングが出来る格好のままバスに乗ったが、向こうに着いたら台風に。

一度も外へ出ず、ぼんやり窓を眺める。

窓に写った自分の格好が、はしゃいでるようで情けなかった。

帰ってくると、アゲハチョウの幼虫がサナギになっていた。

羽光さんがそれを見て「きしょい」と言う。

そういえば、こないだ届いた学校寄席の感想文に、羽光さんに対して似たようなことが書いてあったことを思いだす。

翌日、柳橋師匠に稽古をして頂き、帰りに『船徳』の勉強のため『江戸東京博物館』へ行く。

船に乗っている船頭のミニチュアの人形を、双眼鏡で覗いて双眼鏡の素晴らしさを理解する。

小学生の団体が来ており、僕に「おじさん、すいませんが写真とって下さい」と言われる。

そうだ、最近また一つおじさんになったのだ。

勉強になりました。

ありがとうございます。

さて、明日は『95分か115分ぐらいのA太郎』です。

ネタおろしの『後生鰻』、新作『ゆれる』、『船徳』『文七元結』の予定です。

よろしくお願い致します。

6月17日
『95分ぐらいのA太郎 vol.24』
開場時間 19:15
開演時間 19:30
渋谷区文化総合センター大和田4階大練習室
1000円

2013年6月1日土曜日

6月のスケジュール

先日は『95分ぐらいのA太郎』『あかぎ寄席』にお越し頂き、ありがとうございました。

『95分の』では、前回来て頂いた留学生の団体が、来なかったにもかかわらず、狭いながらも多くのお客様。
あの団体は、やはり幻だったのでしょうか。

親戚のおばちゃんが来てくれる。
髪を青く染めていたので、高座から「いつの間に青に!」と突っ込むと、会が終わってから、「これは青じゃない、ダークブルーよ」とお叱りを受ける。
すいませんでした。

第三の故郷である東京の小学校の同級生も来てくれる。
僕の小学生時代の印象を聞くと、「走り方が変だった」と。

やっぱりか。

また来て下さい。

『あかぎ』はあかぎ寄席ブログに譲るとして、終わってから第四の故郷・京都へ深夜バスで向かう。

深夜バス慣れしている羽光さんに予約をしてもらったが、なぜか『笑福亭羽光』の名前で取ってある。

点呼のたびに「笑福亭羽光です」と答えるのが苦痛だった。

余談だが昨日の『大人の子守唄』で履いていた羽光さんの靴下が、今家に干してある。
やはり、苦痛だ。

深夜バスは、真っ暗で旅の気分が全くしない。

気付いたら京都。
駅が立派になりすぎてさまよう。

朝早く着いたので京都見物へ。

京都タワーの小ささは、このスカイツリーのご時世にはんなりだ。

さすが京都。

住んでいたときには、見向きもしなかった清水寺・金閣寺をまわる。

修学旅行生が多い。
外国人に群がり、写真を取って欲しいらしく「ユー、ピクチャー」を連呼している。
外国人は何度も「WHY?」と首を傾げていた。

その子たちが、今度は店で木刀を買おうか迷っている。
すかさず「やめとき」と腕をつかんだが、その腕を振り払い一人が先陣を切って買う。

周りも買わざるをえないのか、5人グループが全員木刀を振り回していた。

さらにその集団が、アイドルグッズの店へ。

すかさず「やめとき」と足を引っ掛けようとしたが、それをジャンプでかわしてAKBのバッチを買っていた。

京都は、木刀とアイドルグッズで成り立っている。

しかし、その子たちを見ていると、何だか僕も欲しくなり、短い木刀とSMAPのうちわを買ってしまう。

寺を出ると、ふと我に返り、それらをお土産として、同級生が集まる居酒屋へ。

まずは落語を一席。二席目をやろうとしたが、「まあまあ、そんなことはいいから」と、すぐ飲み会に。

小5で引っ越して来てすぐ、同級生の誕生日会があり、そこで『ブタミントン』をした話で盛り上がる。

転校して来たばかりの僕が頑張って回転レシーブをしてる姿を見て、「こいつは仲間に入れてやろう」となったらしい。

東洋の魔女に感謝だ。

宴会の最後に「お前は五十歳ぐらいで良くなる」と言われる。

道は長い。

翌日、帰りまで時間があるので通っていた中学校に行ってみる。

バスで向かったのだが、再び修学旅行生の団体が。

その子らが、運転手に「京都駅まで行きますか」と聞くと、運転手が「それは反対や。君らの足やったら走った方が早いわ。はよ降りや」と言っていた。

久しぶりに関西のノリを生で味わう。

中学校に着き、校舎を見て「懐かしい」とつぶやく。

正門に回ってみると、まるで違う中学校だった。

「懐かしい」のセリフを、すぐにポケットにねじ込む。

その後、大阪に住んでいる弟から連絡があり、「仕事の商談がまとまったら京都へ行く」と言うので、「とにかく商談をまとめてくれ」と答え、小さな飲み屋へ。

店のオヤジが京都について熱く語ってくる。
僕は京都で育ったことを言わずに、黙って聞いていた。

オヤジが最後に「僕は、この間埼玉から来たんだけどね」と。

「とにかく商談をまとめてくれ」と言って店を出る。


商談がまとまった弟と少し会い、深夜バスで帰宅。

帰ると、羽光さんが後輩を呼んで鍋パーティーをしたらしく荒れていた。

片付けをして、浅草演芸ホールへ。

柳橋師匠に稽古のお願いをして、夏丸兄さんに稽古をして頂く。

梅雨の京都で泥だらけになった白いスニーカーを洗うために、液体の漂白剤を買って帰る。

早速漂白をしていると、電話が鳴り慌てて出る。

電話の途中で、ガタンと音が。

嫌な気がして洗濯機に向かうと、漂白剤が床に全てこぼれていた。

電話を切り床掃除。
そういえば以前に、漂白剤で間違って紺のシャツを洗ってしまい、まだらの一点物に仕上がったことを思い出した。

漂白剤運がないのだ。

掃除後、足の匂いが爽やかに。

側にあった羽光さんのカバンにかかってしまったので、謝りの電話をすると「それ捨てるやつなので大丈夫ですわ」と。

ホッとしたが、捨てるカバンをウチに置いていくのは、いかがでしょうか、と。

結局クツの汚れは落ちてなかった。

これが、落ち。いや落ちてない。