先日は『95分ぐらいのA太郎』『あかぎ寄席』にお越し頂き、ありがとうございました。
『95分の』では、前回来て頂いた留学生の団体が、来なかったにもかかわらず、狭いながらも多くのお客様。
あの団体は、やはり幻だったのでしょうか。
親戚のおばちゃんが来てくれる。
髪を青く染めていたので、高座から「いつの間に青に!」と突っ込むと、会が終わってから、「これは青じゃない、ダークブルーよ」とお叱りを受ける。
すいませんでした。
第三の故郷である東京の小学校の同級生も来てくれる。
僕の小学生時代の印象を聞くと、「走り方が変だった」と。
やっぱりか。
また来て下さい。
『あかぎ』はあかぎ寄席ブログに譲るとして、終わってから第四の故郷・京都へ深夜バスで向かう。
深夜バス慣れしている羽光さんに予約をしてもらったが、なぜか『笑福亭羽光』の名前で取ってある。
点呼のたびに「笑福亭羽光です」と答えるのが苦痛だった。
余談だが昨日の『大人の子守唄』で履いていた羽光さんの靴下が、今家に干してある。
やはり、苦痛だ。
深夜バスは、真っ暗で旅の気分が全くしない。
気付いたら京都。
駅が立派になりすぎてさまよう。
朝早く着いたので京都見物へ。
京都タワーの小ささは、このスカイツリーのご時世にはんなりだ。
さすが京都。
住んでいたときには、見向きもしなかった清水寺・金閣寺をまわる。
修学旅行生が多い。
外国人に群がり、写真を取って欲しいらしく「ユー、ピクチャー」を連呼している。
外国人は何度も「WHY?」と首を傾げていた。
その子たちが、今度は店で木刀を買おうか迷っている。
すかさず「やめとき」と腕をつかんだが、その腕を振り払い一人が先陣を切って買う。
周りも買わざるをえないのか、5人グループが全員木刀を振り回していた。
さらにその集団が、アイドルグッズの店へ。
すかさず「やめとき」と足を引っ掛けようとしたが、それをジャンプでかわしてAKBのバッチを買っていた。
京都は、木刀とアイドルグッズで成り立っている。
しかし、その子たちを見ていると、何だか僕も欲しくなり、短い木刀とSMAPのうちわを買ってしまう。
寺を出ると、ふと我に返り、それらをお土産として、同級生が集まる居酒屋へ。
まずは落語を一席。二席目をやろうとしたが、「まあまあ、そんなことはいいから」と、すぐ飲み会に。
小5で引っ越して来てすぐ、同級生の誕生日会があり、そこで『ブタミントン』をした話で盛り上がる。
転校して来たばかりの僕が頑張って回転レシーブをしてる姿を見て、「こいつは仲間に入れてやろう」となったらしい。
東洋の魔女に感謝だ。
宴会の最後に「お前は五十歳ぐらいで良くなる」と言われる。
道は長い。
翌日、帰りまで時間があるので通っていた中学校に行ってみる。
バスで向かったのだが、再び修学旅行生の団体が。
その子らが、運転手に「京都駅まで行きますか」と聞くと、運転手が「それは反対や。君らの足やったら走った方が早いわ。はよ降りや」と言っていた。
久しぶりに関西のノリを生で味わう。
中学校に着き、校舎を見て「懐かしい」とつぶやく。
正門に回ってみると、まるで違う中学校だった。
「懐かしい」のセリフを、すぐにポケットにねじ込む。
その後、大阪に住んでいる弟から連絡があり、「仕事の商談がまとまったら京都へ行く」と言うので、「とにかく商談をまとめてくれ」と答え、小さな飲み屋へ。
店のオヤジが京都について熱く語ってくる。
僕は京都で育ったことを言わずに、黙って聞いていた。
オヤジが最後に「僕は、この間埼玉から来たんだけどね」と。
「とにかく商談をまとめてくれ」と言って店を出る。
商談がまとまった弟と少し会い、深夜バスで帰宅。
帰ると、羽光さんが後輩を呼んで鍋パーティーをしたらしく荒れていた。
片付けをして、浅草演芸ホールへ。
柳橋師匠に稽古のお願いをして、夏丸兄さんに稽古をして頂く。
梅雨の京都で泥だらけになった白いスニーカーを洗うために、液体の漂白剤を買って帰る。
早速漂白をしていると、電話が鳴り慌てて出る。
電話の途中で、ガタンと音が。
嫌な気がして洗濯機に向かうと、漂白剤が床に全てこぼれていた。
電話を切り床掃除。
そういえば以前に、漂白剤で間違って紺のシャツを洗ってしまい、まだらの一点物に仕上がったことを思い出した。
漂白剤運がないのだ。
掃除後、足の匂いが爽やかに。
側にあった羽光さんのカバンにかかってしまったので、謝りの電話をすると「それ捨てるやつなので大丈夫ですわ」と。
ホッとしたが、捨てるカバンをウチに置いていくのは、いかがでしょうか、と。
結局クツの汚れは落ちてなかった。
これが、落ち。いや落ちてない。