やあ、好きさ台湾。
今回は二ヶ所での公演。
どうなることやら。
飛行機で台北へ。
機内で、この旅の一つの目的である『芝浜』の稽古。
六日の会で演るのでやむなし。
窓から外を眺める。
飛行機の翼が錆びている。
『これは、綿密に計算されたサビなのであろう』と自分に言い聞かせる。
余計に怖い。
桃園空港に到着。
喫煙所で、空港の従業員から『ライターを貸してくれ』と言われる。
『台湾に来たんだな』と早速実感する。
タクシーで台北市内へ。
車内には『後部席もシートベルトをして下さい』と書いてあるが、もちろん運転手はしていない。
ああ台湾。
台北市内に到着。
日本の秋ぐらいの良い気温。
台湾では寒い方らしく、ダウンジャケットを着ている人もいる。
かといって半袖の人も。
これまた台湾。
コーディネーターの方に「どこか行きたいとこはありますか?」と聞かれたので「膝を治して欲しい」と答える。
『幻の名医がいる』と噂の診療所を紹介してもらう。
行ってみると「幻の名医などいない」と怒られる。
やは幻だったのか。
「ただ普通の名医ならいる」ということで、普通の名医に診てもらう。
「当分、正座はダメ」という普通の名医の話を正座で聞く。
針を膝と腕とお腹に、そしてなぜか乳首にも。
「サービス」普通の名医はそう言った。
ありがとう。
そして「幻の漢方薬を取ってくる」と言ったきり、帰って来なかった普通の名医。
仕方なく看護師から普通の漢方薬をもらい、夜市へと向かったA太郎。
待ってろ魯肉飯。