羽光さんの師匠でもある鶴光師匠に稽古して頂く。
「わてでええのんか〜」と。
師匠の話を聴き、笑いを取る技術の高さを改めて知る。
さて、浅草演芸ホールにお越し頂きありがとうございました。
鯉八くんのアドバイスを取り入れ、動きを大きく二階のお客さんも意識しての高座を心がける。
早速成果が出た気が。
この教えをそのまま鯉八くんにアドバイスしよう。
ここ数日寝てないので、高座中ちらっと寝てしまったが、一番前のお客様がこっそり起こしてくれる。
お客様は神様です。
羽光さんに僕の高座どうだったかと聞いたら「わては、高座が受けていたら誉めへん、すべっていたら誉めるんですわ」と、堂々と語っていた。
誉められなくて良かった。
心配性の羽光さんは 、高座の二時間前には楽屋に入る。
僕は早くても三十分前。
それもどうかと思うが。
この間は僕の三時間後の出番の羽光さんが、僕より早く楽屋入りしていた。
僕が高座を終え、寄席の二階の稽古部屋で稽古をし、二時間後楽屋に戻ってみると、二時間前と同じ姿勢・同じ顔で座っている羽光さんがいた。
彼は何を待っているのだろう。
「羽光さん何してるの?」
と聞くと、
「何でやねん」
と言われた。
パウンドケーキを見つめていた。