2015年3月5日木曜日

ロシア人1

東中野あたりで昼頃からの落語会ありがとうございました。

ここ二年で一番つらい仕事。

円卓が六つ並ぶ客席でおじいちゃん・おばあちゃんがお弁当を食べ、何人かは完全に高座を背にしている。

雛祭りの会とのことで、高座は雛壇になっていてお内裏の所へ僕が、お雛様の所へ司会のおばあちゃんが座る。

高座に上がって自己紹介をしても、唐揚げには敵わない。

おばあちゃんたちの世間話も盛り上がりをみせる。

ここは僕も負けてられないと思い『文七元結』をかける。

噺が始まり10分間は完全に一人ぼっち。

お雛様のイビキも聞こえる。

15分後、食事が終わりティータイム。

20分後、孫の写真タイム。

お雛様のイビキが止まり逆に心配。

25分後、高座を背にしていた方々が、ちらちらと振り向く。

30分後、会場が静まり返る。

35分後、全員がこちらを向く。

40分後、笑いが漏れ始める。

45分後、車椅子のおばあちゃんが立ち上がった。

ここで僕は勝ったと思い、噺を途中で止め「続きはいつの日か」と言って颯爽と会場を後にした。

すがすがしいですね。

10分後に着替えを取りに会場へ戻ったのも愛敬でしょう。

ギャラ二千円を握りしめ、東中野一接客の悪い喫茶店へ。