居酒屋の二階。
焼酎の水割りを飲んでいる師匠の前に座らせてもらう。
鶴瓶噺を独り占め。
そして芸論を。
飲みながら醒めていく感覚。
『そうか』
何かが生まれる予感。
「俺ももっとオモロなりたいわ。ほなな」
師匠がお帰りになる。
場が静まる。
始まりがあれば終わりがある。
終わりがあれば始まりがある。
つまり始まりと終わりは同じようなものだ。
そう、今がスタート。
何だか走りたい気分。
居酒屋から飛び出した僕は東北沢で徒歩になる。
翌日分かりやすく坊主にし、翌々日相模原で負ける。
こんなオチはいらない。
世の中回り持ち。
飽きずに繰り返す。
新たなステージへ。
奇妙に。