先輩で唯一、このブログを読んでくれている桂夏丸兄さんが指をくわえていたので、先日夏丸兄さんと行った敬老会のことを書いてみる。
納涼祭とのことで、二人とも怪談噺。
夏丸兄さんは『もう半分』僕は『皿屋敷』
夏丸兄さんの『もう半分』は怖すぎて、皆さん耳をふさいでいたので、途中から兄さんは機転を利かして口パクでやっていた。
高座終わりで、兄さんが昭和歌謡を唄う。
皆さん懐かんで大声で歌っていたので、兄さんは再び気を利かして口パクでやっていた。
落語家を十年を超えると、このような芸当が出来るのだ。
続いて僕の高座。
新聞で読んだアフリカの格言『お年寄りが一人亡くなると、図書館が一つ無くなるようなものだ』を使ってみる。
一番前に座っていたおじいちゃんが手を挙げて「わしは、スケベな本ばかりじゃ」と叫ぶ。
ジジイに笑いを全て持ってかれる。
中野ケーブルテレビの撮影が入っており、その職場体験で中学生の女の子3人が大きなカメラを構えて高座を撮っている。
その子達に「僕なんか撮るより、後ろのおばあちゃんの顔を撮った方が面白いよ」と言うと、
おばあちゃんが「またまた〜」と笑っていた。
珍しく本音を言ったのだが。
夏丸兄さん、お客様ありがとうございました。
帰り際、先日落語会をやった保育園の園児に会う。
その子が「寿限無寿限無・・・」と寿限無の名前を最後まで言い切った。
「よく覚えたね」
「3日で覚えたよ」
「おじさんは1ヶ月もかかったよ」
「何で大人なのに覚えられないの」
「それはね、大人だからだよ」