2011年2月7日月曜日

ゆれる


先日は、『65分ぐらいのA太郎』に、お越し頂きありがとうございました。

急遽決まった会にも関わらず、そこまで、急遽な感じがしなかったことは、良かったと思います。
これも、皆さんが雰囲気良く、聞いてくれたおかげです。

ただ、「もう少し急遽な感じが出ても、良かったんじゃないか」
というご指摘もありました。

検討してみます。

会場入り前に、近くの定食屋で食事。
八時半からという遅い開演だった為、ついボーっとして、ビールを頼もうとしてしまった。

イヤイヤこれから仕事だと言い聞かせ、会場に入ると、その二階で鍋パーティーをやっていた。
盛り上がってる。
楽しそうだ。

『これから始まる自分の落語会が、こんなに盛り上がるはずはない』
と、不安になっていたところ、
後輩の鯉ちゃ君が、手伝いに来てくれた。
後輩といっても人生の先輩だ。

例の松之丞とは違い、聞き上手で物知りの鯉ちゃ君は、
『多分、この兄さんには、鍋パーティーを超える落語会は、無理だろう』
と、瞬時に察知し、話相手になってくれた。
あんまり、聞き上手なので、ついつい高座からも、普通に鯉ちゃ君と会話をしてしまった。
すいません。

古典『肥がめ』、新作『ゆれる』、『ウサギとカメとアリとキリギリス』
何とか無事終わり、鯉ちゃ君に、軽く飲もうかと、声をかけに行こうとしたところ、鯉ちゃ君は一仕事終えたような表情で、そそくさと会場を出て行った。

僕は、ただただ、そのゆれるリュックサックを見送るしかなかった。